「対物賠償保険」データ解説【2015年版】
無制限は93.8%、若年・高齢は上限ありの傾向

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「保険スクエアbang! 自動車保険」のデータを用いて、2015年の最新自動車保険事情を紹介します。今回は「対物賠償保険」の補償額設定について。「対人」「対物」は「無制限」が当たり前と言われていますが、実際はどうなのでしょうか。

「対物賠償保険」を「無制限」に設定している人は93.8%

自動車保険の補償の中で最も重要と言えるのが、相手の身体や物に与えてしまった損害を補償するための「対人賠償保険」と「対物賠償保険」です。どちらも、補償額を「無制限」に設定するのが一般的と言えるでしょう。

しかし、物損事故に対応する対物賠償保険は、人身事故で保険金が支払われる対人賠償保険よりも重要度が低いと考えられてしまうことが少なくありません。そのため、対物賠償保険の補償額に上限を設定して保険料を節約しようという人もいるようです。

「保険スクエアbang! 自動車保険」の利用者データを見ると、93.8%は対物賠償保険の補償額を無制限に設定して保険料の見積もりを依頼しています。

上限を設定しているのは6.2%。割合としては少ないのですが、注目したいのは上限設定をしている人のうち60%以上が、「1,000万円」を上限としていること。思い切って補償額を低く設定することで、保険料を節約したいという意図があるのかもしれません。

対物賠償保険の補償額の設定状況

若年者・高齢層は補償上限を設定する傾向あり

続いて、「対物賠償保険」に補償上限を設定している人の内訳を年代別に見てみましょう。傾向として見えてくるのは、10代の若年者、60代以上の高齢層に補償上限を設定している人の割合が多いということ、それぞれ、7%を上回る結果になっています。

20代で補償上限を設定している人は4.9%と意外にも少なく、30代になると3.7%とさらに少なくなっています。

年代別 対物賠償保険を「上限あり」にしている人の割合

10代のドライバーが補償上限を設定するケースが多い背景には、若年者特有の保険料の高さがあるのかもしれません。高額な保険料を少しでも安くしたいという考えがあるのでしょう。

また、免許を取得してからの期間が短いため、物損事故のリスクに対する意識が低くなりがちなほか、「自分に限って事故なんて起こさない」という過信もあるかもしれません。

一方、60代以上に補償上限を設定する人が多い要因として推測できるのは、運転機会の減少。事故リスクを低く捉えがちになり、保険料の節約に考えが向いている可能性は否定できないでしょう。

「対物賠償保険」は実は費用対効果が高い保険

「対物賠償保険」の補償額を決める際にしっかりと認識しておきたいのは、そのリスクと費用対効果です。物損事故でも1億円をゆうに超えるような高額賠償を求められるケースが少なくないということを頭に入れておきましょう。

その一方で、対人賠償保険や対物賠償保険の保険料は補償額と正比例ではなく、高額になるほど割安になる仕組みになっていることも覚えておきたいところです。補償額5,000万円を4倍の2億円に変更したとしても、保険料のアップが2~3倍程度で済むことも。

その上、自動車保険の保険料の約半分を車両保険の保険料が占めているので、残り半分をそのほかの保険(対人賠償保険、対物賠償保険、人身傷害補償保険など)でシェアすることになります。つまり、対物賠償保険の保険料負担はもともと高くはないのです。

補償額をアップすることで得られる安心感を考えると、対物賠償保険は非常に費用対効果が高い保険と言えるでしょう。

交通事故はいつ起こるかわかりません。自分では起こすつもりはなくても、事故に巻き込まれてしまう可能性もあります。万が一の事故に備えるために、対物賠償保険も補償額を無制限しておいたほうが安心です。

※本記事は2015年3月27日時点での情報です。
※本記事に掲載されているデータはあくまでも「保険スクエアbang! 自動車保険」利用者のデータを集計したものです。
※上記は概要を説明したものです。引受保険会社により、商品名や補償内容等は異なりますので、ご契約にあたっては必ず「各社商品パンフレット」および「重要事項のご説明・契約概要のご説明・注意喚起情報のご説明」をあわせてご覧ください。
また、詳しくは「ご契約のしおり(普通保険約款・特約)」等をご用意していますので、取扱代理店または引受保険会社までご請求ください。ご不明な点につきましては、取扱代理店または引受保険会社までお問合わせください。

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