10台以上の自動車を契約する際に適用される「フリート契約」とは

ガイド:竹下 さくら(たけした・さくら)

所有・使用する自動車が10台以上で、それぞれに自動車保険をかけている法人・個人は「フリート契約者」と呼ばれ、一般的な個人契約である「ノンフリート契約」とは異なった保険料の体系が適用されます。
「フリート契約」には、「ノンフリート契約よりも保険料が割安」「契約車両を追加しても、他の自動車と同じ割引率が適用される」といったメリットがあるほか、保険料の割引率が「契約台数と契約車両全体の損害率(契約者が支払った保険料と保険会社が支払った保険金との割合)よって算出される」などの特徴があります。

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10台以上の自動車を所有・使用する法人が自動車保険に加入する際には「フリート契約」という契約体系が適用されます。その特徴を解説していきましょう。

「フリート契約」では契約車両全体の「損害率」が保険料を左右する

企業が所有する営業車などに自動車保険をかける場合、10台以上の自動車を法人名義で契約することも多いはずです。所有・使用する自動車が10台以上で、それぞれに自動車保険をかける場合、「フリート契約」という、一般的な個人契約である「ノンフリート契約」とは異なった契約体系が適用されます。

「所有・使用する自動車」には、車検証の「所有者欄」「使用者欄」が自動車保険の契約者名義になっている自動車のほか、1年以上のリース契約で借りている自動車や割賦販売で購入した自動車も含まれます。また、自動車保険を契約している保険会社が異なる場合でも、総契約台数が10台以上となる場合は、フリート契約が適用されます。

フリート契約とノンフリート契約の最も大きな違いは、保険料算出の仕組み。自動車保険の保険料は、基本となる保険料に割引率を乗じて算出されますが、この割引率の算出法が大きく異なるのです。

ノンフリート契約では、契約車両それぞれの事故・保険使用回数によってノンフリート等級が上下し、保険料の割引率を左右します。一方、フリート契約で割引率算出のベースとなるのは、「契約台数と契約車両全体の損害率(契約者が支払った保険料と保険会社が支払った保険金との割合)」です。

例えば、2台の車が、保険期間中に1回ずつ事故を起こして保険を使用し、それぞれ1,000万円、合計2,000万円の保険金が支払われたケースを考えてみましょう。ノンフリート契約では、「2台の車がそれぞれ1回ずつ事故を起こして保険を使用した」という、各車両の保険使用回数が問題となります。フリート契約では、「2台の車が事故を起こして保険を使い、2,000万円の保険金が支払われた」という、保険金の合計金額が割引率に影響を与えるということです。

フリート契約 ノンフリート契約
保険料の割引率の
適用方法
契約者単位 自動車1台単位
保険料の割引率の
算出基準
契約台数と契約車両全体を対象とした損害率(契約者が支払った保険料と保険会社が支払った保険金との割合) 自動車1台ごとの、保険使用回数(保険金支払額とは無関係)

「フリート契約」は保険料が割安になりやすいというメリットも

「フリート契約」には、通常、以下のようなメリットがあり、総合的に判断すると保険料が割安になりやすいという側面があります。確認しておきましょう。

保険料がノンフリート契約に比べて割安

契約条件が同一の場合、ノンフリート契約よりも保険料が安くなるのが一般的です。また、ノンフリート契約では、運転者の年齢が若かったり、高齢であったりする場合、保険料が高額になりがちですが、フリート契約では運転者の年齢が保険料に影響を与えることはありません。

保険料の最大割引率がノンフリート契約に比べて高い

ノンフリート契約の場合、等級による保険料の割引率は最大63%となっていますが、フリート契約では、70%以上の割引きを受けることが可能です。

追加契約した車両にも、現契約の割引率が適用される

ノンフリート契約で契約車両を追加する場合、新たに契約する車両の自動車保険は、基本的には6等級の低い割引率からスタートします。しかし、フリート契約では、新たに契約車両を追加しても、現契約の割引率がそのまま適用されます。

また、新たに契約する車両の自動車保険料は、ノンフリート契約の場合、補償開始前に保険料を支払うのが通常ですが、フリート契約の場合は次回(翌月)の精算のタイミングで支払う流れでありながらも契約車両の追加時点から補償が開始するというメリットがあります。

※保険・特約・ロードサービス、その他の名称や補償・サービス内容は、保険会社、契約内容によって異なる場合があります。詳細は各保険会社の重要事項説明書、約款等をご確認ください。
※本記事は2014年10月21日時点での情報です。

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