テレマティクス保険の特徴やメリット・デメリット|安全運転で保険料が割引になる仕組みを解説!

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現在、海外では、「テレマティクス保険」の普及が進んでおり、市場規模が拡大傾向にあります。そして、日本においても、既に取り扱っている保険会社も見られます。テレマティクス保険が注目されているのは、5GやICT端末の機能を持つコネクテッドカーの普及が背景にあります。

本記事では、日本でも今後普及が進むと見られているテレマティクス保険についての概要と、メリット・デメリットについて紹介します。

テレマティクス保険の特徴やメリット・デメリット

テレマティクス保険とは

テレマティクス保険とは

「テレマティクス保険」とは、自動車に搭載した通信端末を通じて、走行距離や運転特性などの運転者のデータを保険会社に送り、分析した情報を反映して保険料を算定する自動車保険のことをいいます。

テレマティクスは、「Telecommunication(通信)」と「Informatics(情報工学)」を組み合わせた造語であり、自動車などの移動体に通信端末を設置し、リアルタイムで情報を提供するものです。このテレマティクスを活用したのが、テレマティクス保険です。

つまり、テレマティクス保険は、自動車に搭載した通信端末を通じて取得した運転者の情報を、保険料の算出に活用していることが大きな特徴であるといえます。

テレマティクス保険の種類

テレマティクス保険は、保険会社によってサービスの違いがあるものの、保険料の算出方法によって、以下の2種類に分類されます。

【テレマティクス保険の種類】
  • ・走行距離連動型(PAYD)
  • ・運転行動連動型(PHYD)

走行距離連動型

「走行距離連動型(PAYD:Pay As You Drive)」は、自動車の通信端末から取得した走行距離に応じて、保険料を算定する仕組みです。

走行距離連動型(PAYD:Pay As You Drive)

走行距離が短い人は事故に遭うリスクが低いため保険料が安く、走行距離が長い人は事故に遭うリスクが高くなるため保険料が高くなります。走行距離連動型は、「週末しか自動車に乗らない」「近所で運転するのが中心」といった、自動車を運転する時間が短い人に向いています。

運転行動連動型

運転行動連動型(PHYD:Pay How You Drive)は、走行速度、急ブレーキ・急発進の有無、ハンドリングの安定性といった運転特性に関する情報を自動車の通信端末から取得し、保険料に反映する仕組みです。

運転行動連動型(PHYD:Pay How You Drive)

安全運転を心掛け、安定した運転をしている人は事故に遭うリスクが低いため保険料が安く、速度超過をしたり急ブレーキや急加速が多かったりするなど危険な運転をする人は事故に遭うリスクが高くなるため保険料が高くなります。運転行動連動型は、運転に慣れていてゴールド免許を所持している人などに向いています。

海外のテレマティクス保険市場規模は拡大傾向

ヨーロッパやアメリカなどの海外におけるテレマティクス保険市場の規模は、拡大傾向にあります。

市場調査レポートの「REPORT OCEAN」によると、テレマティクス保険の世界市場規模は、2021年~2027年の期間で「18.5%以上」の成長が見込まれています。日本国内においても、テレマティクス保険を扱っている保険会社はいくつかあります。

【国内のテレマティクス保険プラン】
  • ・共創する自動車保険『&e』(イーデザイン損保)
  • ・安全運転でキャッシュバックプラン(ソニー損害保険)
  • ・タフ・つながるクルマの保険(あいおいニッセイ同和損害保険)
  • ・つながるドラレコDriving!(損保ジャパン)
  • ・スマイリングロード(損保ジャパン/法人向け)

テレマティクス保険のメリット

テレマティクス保険のメリット

運転者や社会にとってのテレマティクス保険の主なメリットは、以下のようなものが挙げられます。

【テレマティクス保険のメリット】
  • ・安全運転することで保険料が安くなる
  • ・事故が減る
  • ・渋滞が少なくなる

「運転行動連動型」は、安全運転することで保険料が安くなるというメリットがあります。また、社会にとっても、事故の減少だけではなく、渋滞の減少につながるといった効果が期待されています。

安全運転をすることで保険料が安くなる

テレマティクス保険の「運転行動連動型」は、運転者が安全運転することで保険料を安く抑えることができるため、「家計にやさしい」といったメリットがあります。

テレマティクス保険の保険料の算定方法
テレマティクス保険の保険料の算定方法については保険会社によって異なるものの、安全運転することで運転スコアが高くなれば、保険料の割引やキャッシュバックを受けられる仕組みとなっています。
保険料は「基本保険料」と「運転分保険料」で構成されており、基本保険料は前年の運転スコア、運転分保険料は前月の運転スコアが一定以上の場合に割引を受けられます。運転スコアは、スマートフォンなどで確認できます。

テレマティクス保険は、運転スコアが低いと保険料が上がる、という性質のものではありません。基本的には、ペナルティー要素はなく、1回の運転のスコアが保険料にすぐ反映されるわけでもありません。

急ブレーキは運転スコアを下げる要因にはなりますが、運転スコアを気にするあまり急ブレーキをためらうのは、本末転倒です。急ブレーキが必要な場合は、速やかにブレーキを踏むように心掛けましょう。

事故が減る

ドライバーの運転特性が可視化されるため、「運転操作をチェックされている」という感覚がはたらき、安全運転に対する意識が高まります。その結果、社会にとっても「自動車事故が減少する」というメリットが生じます。

渋滞が少なくなる

渋滞は、理論的に一定のスピードですべての車が走行していれば起こりません。上り坂などで前方車両のスピードが低下して車間距離が詰まったことで後方の車両が急ブレーキを踏むといった行動が連鎖すると、渋滞を招く要因となります。

急ブレーキや急アクセルといった行為が減り、多くの転者が適切なスピードで走行することで、渋滞減少が期待できます。また、安全運転への意識が高まり、事故が減少すれば、事故渋滞の減少にも直接的に影響します。

テレマティクス保険のデメリット

テレマティクス保険のデメリット

テレマティクス保険の加入や普及においては、以下のようなデメリットも考えられます。

【テレマティクス保険のデメリット】
  • ・プライバシー問題が生じる可能性がある
  • ・保険未加入車が増える可能性がある

プライバシー問題が生じる可能性がある

テレマティクス保険は、自動車に搭載した通信端末を通じて、走行距離や運転特性といった運転者の情報が保険会社に送られるため、プライバシー問題が生じる可能性があると指摘されています。

保険会社によって違いはありますが、国土交通省の「テレマティクス等を活用した安全運転促進保険等による道路交通の安全」によると、収集するデータには、以下のものが挙げられます。

■運転情報
  • ・運転日時、運転総時間、頻度
  • ・運転距離
  • ・運転場所

■運転行動情報
  • ・最高速度、平均速度
  • ・アクセル・ブレーキ(強さ、頻度)
  • ・車線変更(速度、頻度)
  • ・コーナリング
  • ・エンジン回転数

引用:国土交通省「テレマティクス等を活用した安全運転促進保険等による道路交通の安全」

この他、保険会社によっては、車内外の映像も取得しています。そのため、テレマティクス保険は、個人情報が外部に漏洩するリスクが懸念されているのです。

保険未加入者が増える可能性がある

テレマティクス保険が普及し、自動車保険の主流になれば、保険未加入者が増える可能性も懸念されています。テレマティクス保険に加入するメリットがあるのは、安全運転を心掛けている優良ドライバーです。

そのため、テレマティクス保険の普及によって、ノンフリート等級の低いドライバーなど自動車事故を起こすリスクが高いドライバーが、任意保険への加入を躊躇する可能性が考えられます。

まとめ

まとめ

テレマティクス保険は、自動車に搭載した通信端末を通じて、保険会社に送られた走行距離や運転特性のデータが保険料に反映されるため、従来と比べて実態に即した事故リスクによる保険料の細分化が可能となります。また、安全意識が高まることにより、加入する運転者だけではなく社会においてもメリットがあるといえます。

ただし、テレマティクス保険の保険料やサービスについては、保険会社によって違いがあるため、加入を検討する際には、複数の保険会社の商品を比較しましょう。

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